雑な倉庫


泣ける2ちゃんねる

頑張れ、俺

この前妻に先立たれたんですよ、この前と言っても随分前だけどね。

で、生まれて初めて一人で乳児を育て始めたわけですわ。

正直最初は乳児を育てるのって簡単だと思ってたのよ。

みんな普通に育児してるからさ。


あのね、俺が間違ってた。あれは男一人でやるもんじゃない。

女性だね、お母さんが愛情込めてやるものだよ。

最初に寝かせつける時さ、めちゃめちゃびびってお腹そろ~って

さすって頭そろ~っと撫でたのよ。

10秒くらいかけてさ。でなんか怖くなって手を止めちゃったのさ。

そしたら娘がさ「もっと撫でて!」って感じでグズるの。


同じ過ちは2度繰り返さないのが俺よ。だからお腹トントンしたのさ。

えぇ、そりゃもうトントンしましたとも。

全てを忘れてトントンしたよ。ちょっと強すぎるんじゃないか、

とか実はそろそろミルクやる時間だとか

オムツも確かめないといけない事とか色々忘れてね。

だって娘が撫でろって言ったからね。そしたらエライ事になった。

もうすごい号泣。すごい喧しさ。耳元でシンバル鳴らされたくらい。

空港の隣に住んでる人でもきっと驚く。

それで横見たら娘がすごい勢いで俺の事見てんの。

ホントごめんなさい。


正直「男なら女房の忘れ形見くらい一人で育てるぜ!」


なんて見栄張らないで素直に娘と一緒に妻の後を追えばよかったと思ったよ。 心の底から一人で育てると決めた事を後悔して今後の事を不安に思ったね。


でも会社行って同僚に
「赤ん坊の世話なんて簡単だな!専業主婦なんてただの暇人だよ。」

とか言っちゃってんの。ホント俺ってダメ人間。

誰か助けて下さい。



この前娘の尻に赤い染み見つけたんですよ、初めてね。

で、生まれて初めて娘の初潮に気付いたわけですわ。

正直最初はそんなの簡単だと思ってたのよ。

みんな普通に気付いてるからさ。


あのね、俺が間違ってた。あれは男親が処理するもんじゃない。

女性だね、母親でなくてもいいからとにかく女性がやるものだよ。

最初に娘に知らせる時さ、めちゃめちゃ怯んで娘の肩そろ~って叩いて

「あのさ」って静かに囁いたのよ。10秒くらいかけてさ。

でなんか言いにくくなって下向いちゃったのさ。

そしたら娘が俺の視線に気付いてさ
「もっと早く言ってよ!」とか怒るの。


同じ過ちは2度繰り返さないのが俺よ。

だから謝って生理用品買いに行ったのさ。

えぇ、そりゃもう買いましたとも。全てを忘れて買ったよ。

俺は結構ごつい外見してる事とかレジのお姉さんが結構若くて

綺麗な事とか夜用と昼用がある事とか色々忘れてね。

だって娘が家で恥ずかしがりながら俺を待ってたからね。

そしたらエライ事になった。もうすごい血まみれのゴミ箱。

すごい血まみれ。俺の方が貧血になるくらい。

赤ん坊一人の血の量くらいあるかもしれなかった。

それで横見たら娘がすごい目で俺の事睨んでるの。

ホント頼むから紙に包んで捨てなさい。


正直「男ならなんでも対応できるぜ!」


なんて見栄張らないで素直に職場の若い子とかに聞いておけばよかったと思ったよ。心の底から一人でパニクった事を後悔したね。


でも会社出て友達に話した時に「娘もこれで一人前だな!欲情すんなよ」 とか言われて顔で笑って腹で密かにむかついてんの。ホント俺ってダメ人間。 これから思春期迎える娘、俺一人で平気なのかなぁ。



この前娘が大学受けたんですよ、初めてね。

で、生まれて初めて娘の合格発表を迎えたわけですわ。

正直最初は合格発表見に行った娘の電話待つのなんて簡単だと思ってたのよ。みんな普通に待ってるからさ。


あのね、俺が間違ってた。あれは普通の親が待つもんじゃない。

裏口入学者の親だね、合格確実な親だけが安心して待てるものだよ。

最初に受話器上げる時さ、めちゃめちゃびびって受話器そろ~って握ってそのままそろ~っと耳に当てたのよ。 10秒くらいかけてさ。

でなんか怖くなって戻そうとしちゃったのさ。 そしたら電話の向こうで娘がさ「ちょっとお父さん聞いて!」とか言ってんの。


同じ過ちは2度繰り返さないのが俺よ。

だから「どうだった?」って聞いたのさ。えぇ、そりゃもう聞きましたとも。全てを忘れて聞いたよ。高1の時から決めてた第一志望だとか強気な娘は滑り止め受けてないとか…受かってたら彼女は一人暮らしを始めると決まってる事とか色々忘れてね。


だって娘が聞けって言ったからね。そしたらエライ事になった。

もうすごい合格。すごい「サクラサク」。満開過ぎて涙出てくるくらい。遠山の金さんなら肌色が見えなくなってる。それで横見たら鏡の中の俺がすごい勢いで涙こらえてんの。ホントごめんなさい。


正直「いい父親なら娘との距離は適度にとるべきだぜ!」


なんて見栄張らないで素直にもっともっといろんな話をしときゃよかったと思ったよ。心の底から娘との会話が減っていた日頃の自分を恨んだね。


でも妻の実家言って義理の両親に

「これで一段落ですよ!これからは少しは一人の人生楽しもうかな。」

とか言っちゃってんの。 ホント俺ってダメ人間。

娘よ、たまには帰ってきて下さい。



この前娘の結婚式に出たんですよ、初めてね。

生まれて初めて娘と腕を組んでバージンロードを歩いたわけですわ。

正直最初はバージンロード歩くのなんて簡単だと思ってたのよ。
みんな普通に歩いてるからさ。


あのね、俺が間違ってた。あれは父親が歩くとこじゃない。

新郎だね、どうせ連れてっちゃうなら最初から新郎が腕組んで歩けばいいんだよ。


最初に歩き始める時さ、めちゃめちゃびびって

右足そろ~って踏み出して左足そろ~っと揃えたのよ。

10秒くらいかけてさ。でなんか不安になって娘の方見たのさ。

そしたら娘がさ
「お父さんしっかりして!ロボットみたいだよ」とか言うの。


同じ過ちは2度繰り返さないのが俺よ。だから堂々と歩いたのさ。

えぇ、そりゃもう歩きましたとも。全てを忘れて歩いたよ。

娘のドレス姿が眩しすぎるとか今からでも回り右してやりたいとか

時折励ますように娘が組んでる手に力を入れてくるとか色々忘れてね。

だって娘がしっかりしろって言ったからね。そんで新郎のとこに辿り着いたらエライ事になった。


もうすごいキス。すごい突然頬にキス。しかも「私からの最後っ屁じゃ!」って囁きながら。何だよ、それ。俺を泣かせたいのか、笑わせたいのか、泣いてやるよ。


それで横見たら新郎がすごい神妙な顔で俺の事見てんの。ホント幸せにしないとぶっ殺す。


正直「男なら余裕持って娘を送り出すぜ!」


なんて見栄張らないで素直に新郎を10発くらいぶん殴りゃよかったと思ったよ。心の底から笑顔で送り出した事を後悔したね。でも式場出て娘に

「お前の世話も大変だったよ!これからしばらくはお母さんとの思い出に浸るぜ。」とか言っちゃってんの。




「お母さん」でいてくれた時間が短すぎて 名前で呼んだ事の方が多かったな、翠。僕はいつも君と一緒にあの子を育ててきたつもりだ。


もう何年かしたら胸を張って君に会いに行きます。誉めて下さい。


隣の家族

俺が結婚したのは俺が20、妻が21の時で、学生結婚だった。

二年ほど、貧乏しながら幸せに暮らしていたが、あるとき妊娠が発覚。

俺は飛び上がるほど嬉しくてひとりではしゃぎ、

無茶はするな、という妻の言葉も無視し次の日には退学届けを提出。

叔父さんの経営している会社にコネで入れてもらった。

まあ、とにかく俺はやる気満々で働きまくって子供元気に育てるぞ!

ってなもんだった。単純だった。


その後しばらくして交通事故で妻がお腹の中の子と一緒に死んだ。

このあたり本当に今でも良く思い出せない。

なにやら言う医者につかみかかって殴り飛ばしたこと、

妻を轢いた車の運転手の弁護士を殴り飛ばしたことはうっすら覚えている(むちゃくちゃだ)。


そのあとは本当に記憶が曖昧だが、葬式もきちんとすませ、手続きなんかもテキパキこなし、 何日か実家で休んだあと家に戻った。

それからは日付の感覚もなく、テレビも見ず、ただ米を炊いて、食って過ごした。 自分が鬱なのだとか落ち込んでいるのだとかそういう思考もなかった。 自分でも状況がよくわかっていなかった。なんとなく、カッターで指先を軽く切っては治るまで放置する、 とかいう今思うとほとんど病気(そうだったのだろうが)のような事を繰り返して過ごした。

突然夜中に涙がぼろぼろ出てきて混乱したりしたが、

オナニーして寝てやった。死のうという気持ちもなかったと思う。


当時のことを友人や親に聞くと、様子伺いの電話などには

きちんと受け答えしていたというのだがあまり覚えていない。

おそらくそんなこんなで半年は生活していたと思う。


ある時夢を見たが、何の夢かは覚えていなかった。

とにかくひたすら謝っていたように思う。

ふと目が覚めて、ああ、なんか悪夢をみたなと体を起こしてその光景に心臓が止まるかと思った。


目の前に小さな女の子がちょこんと座って俺を見ている。

なんだこれは、夢か?まだ夢か?と思いながら

自分の心臓の鼓動で視線がぐらつくのを感じてびっくりした。

とっさに水子の霊だと思った。死んだ俺の子が化けて出たと思った。

そのときがはじめて自分の妻と子供が死んだとちゃんと認識した時だったように思う。


その子が、「大人なんだから、ちゃんとしなきゃだめなんだよ!」と俺を叱りつけた。 もう混乱に継ぐ混乱だ。汗なんかダラダラ出て、俺、心臓麻痺で死ぬんじゃないかと思った。 寝起きだしなおさら。


そのとき、部屋のドアから大慌てで隣の部屋の奥さんが入ってきた。

「すみません!この子勝手にはいっちゃって・・・」

そこでやっと現状を把握した。よくよくみれば、

この子は隣の家の子共で、妻がいた頃はなんども会話を交わしたことのある子だった。


ドアを開けっ放しにして寝ていたところに入ってきた実在の人間だ。幽霊じゃない。 ああ、違うのかと思った瞬間、なんだかベロリと目の前の幕がはがれたような感じで、 俺はその子にしがみついて号泣していた。

「すいません」と「ありがとうございます」を意味不明に連発していたと思う。


あとから聞いた話では、そこの一家はひきこもっていた 俺のことを心配してくれており、 何度も夫婦で何をして上げたらいいか、と相談していたらしい。 その相談を一人娘のその子は聞いていて、 落ち込んだ大人を励ましてやろうと活を入れにきたらしい。すごいやつだ。


とにかく、その日がきっかけで俺はカウンセリングに通い、二ヶ月ほどで職場復帰。 届けも出さず休んでいた俺を休職扱いにしてくれていた叔父は快く迎えてくれ、しばらくのあいだ毎晩メシをおごってくれた。


隣の夫婦とも仲良くなり、寝起きの悪い旦那を起こしてくれとか言う理由で毎朝家に呼ばれ、朝飯をごちそうになった(かなり強引だ)。

とにかくもう俺の周りの人間が神級にいいひと達だった。

俺は救われたし、妻と子供の死をちゃんと悲しむことができた。


で、その娘さんが先月結婚した。

(すでにその隣室の親子はマイホームを建て引っ越していったが未だに仲良くしてもらってる)


親戚が少ないから、とか言う理由で式にまで俺が呼ばれ、

親族紹介のあとその子と話す時間があった。

俺とその子は口が悪い感じの関係で(15も年が離れているのに)、

その日もあまりにも綺麗になったその子に動揺して

「オメーまだ18才なのに結婚しちゃってもったいないな」

などと俺が言うと笑いながら

「寂しいのか、あんた?」などといいやがるので


寂しいよ!!と言った。


俺は昔、お前に助けてもらった、おまえのお父さんとおかあさんにも助けてもらった、だからお前のこととても大好きだ、だから寂しい!とまくし立てるとまた号泣していた。


30過ぎたおっさんがヒックヒック言いながら花嫁の前で号泣だ。

はずかしい。気づくとその子も大泣きだ。新郎側はびっくりしただろうな。親以外のおっさんと新婦が大泣きしてるんだから。


俺は今でも結局独り身だが、その子が困ったらなにがなんでも助けてやろうと思っている。恥ずかしいのでその子には言わないが。もう俺にとってはあの子は自分の娘みたいなものなのだ。



なにぶん前半は10年くらい前のことなのでなんだか人ごとのように淡々とした文章で申し訳ない。本も読む方じゃないし文章も稚拙でスマソ。


漫画みたいな話なので2ちゃんで書くのは恥ずかしいと思っていたが

俺も書き込みしたくなった。長文スマソ。


涙のストロガノフ

妹に彼が出来たと 聞かされた日には一瞬めまいがした

「鉄の女」などと仇名されたあいつにも人並の色気があったとはね

相手も 世をはかなんだとか

特にボランティアとかいっそヤケになったとか

そういう訳でもないらしいが とにかく来週我が家へいらっしゃるという


それはいいが 料理など縁も無いあいつがいきなり目覚めたらしく

涙ぐましい戦いの果て 作ったビーフストロガノフのよーなもの

デビュー戦の相手は 僕 すさまじい味 ものすごい形

僕は静かに店屋物をお推めしたのだが

目の座ったあいつに 逆に火をつけたようであった


それからおよそ2kと500gの肉は駄目にするわ親父は不機嫌になるわ

僕は太るわ お袋は笑いこけて 騒ぎの果てに彼のご来訪

かいがいしくもてなすあいつが 何とも不憫やら可笑しいやらで

親父はポチとプイと散歩に出たまま行方不明になってしまわれた


何にしても

お食事の時間となり 例のブツが あらわれた

敵は一瞬ひるんだが あきらめたかビーフストロガノフのよーなもの

何も僕がドキドキするスジじゃないが血筋の義理

じっと見かわす顔と顔

味のわからん奴なのか それとも愛のなせるワザか

おかわりと言われて涙ぐむ妹を

見ながら力が抜けるじゃないの

こいつならまず大丈夫だぁ

鳴呼 涙のビーフストロガノフのよーなもの


カメラ

以前、母がデジカメを買って嬉しそうに色々撮ってたけど、

そのうちメモリがいっぱいになったらしくて

メカ音痴な母は「ねえ、これ写らなくなっちゃったんだけど…」

と遠慮気味に相談してきたけど、私は面倒くさかったから

「なんだよ、そんなの説明書読めばわかるよ!忙しいからくだらないことで話しかけないでよね!」 と罵倒してしまった。


その母が先日亡くなった。

遺品を整理してたら件のデジカメを見つけたので、なんとはなしに撮ったものを見てみた。


私の寝顔が写っていた。

涙が出た。


病気の子供

あるバーの店先で困った様子の女性にお金を渡す男の姿があった。

店内のカウンター席からそれを見ていた男の友人は、

店に入ってきた彼にこう言うのだ。

「病気の子供がいるって言われたんだろ?おまえ騙されんだよ。
全部嘘なんだよ」


それを聞いた男は、

「そうか」

と、うつむいてグラスに手を伸ばした。


「よかった、病気の子供はいないんだ」

その男の笑顔を見て友人も静かに微笑んだ。


母の弁当

私の母は昔から体が弱くて、それが理由かは知らないが、 母の作る弁当はお世辞にも華やかとは言えない質素で見映えの悪い物ばかりだった。


友達に見られるのが恥ずかしくて、毎日食堂へ行き、お弁当はゴミ箱へ捨てていた。


ある朝母が嬉しそうに

「今日は〇〇の大好きな海老入れといたよ」

と私に言ってきた。

私は生返事でそのまま高校へ行き、こっそり中身を確認した。

すると確に海老が入っていたが殻剥きもめちゃくちゃだし

彩りも悪いし、とても食べられなかった。


家に帰ると母は私に

「今日の弁当美味しかった?」

としつこく尋ねてきた。

私はその時イライラしていたし、いつもの母の弁当に対する鬱憤も溜っていたので

「うるさいな!あんな汚い弁当捨てたよ!もう作らなくていいから」

とついきつく言ってしまった。

母は悲しそうに「気付かなくてごめんね…」と言い

それから弁当を作らなくなった。


それから半年後、母は死んだ。私の知らない病気だった。

母の遺品を整理していたら、日記が出てきた。

中を見ると弁当のことばかり書いていた。


「手の震えが止まらず上手く卵が焼けない」

日記はあの日で終わっていた。


ゴルァ

どうして私がいつもダイエットしてる時に(・∀・)ニヤニヤと見つめやがりますか(゚Д゚)ゴルァ!


どうして私が悪いのにケンカになると先に謝りますか(゚Д゚)ゴルァ!


どうしてお小遣減らしたのに文句一つ言いませんか(゚Д゚)ゴルァ!


どうして交代でやる約束した洗濯をし忘れたのに怒りませんか(゚Д゚)ゴルァ!


どうして子供が出来ないのは私のせいなのに謝りますか(゚Д゚)ゴルァ!


どうして自分が体調悪い時は大丈夫だと私を突き放して私が倒れると会社休んでまで看病しますか(゚Д゚)ゴルァ!



どうして妻の私に心配掛けたくなかったからと病気の事を隠しますか(゚Д゚)ゴルァ!


おまけにもって半年とはどう言う事ですか(゚Д゚)ゴルァ!


長期出張だと嘘言って知らない間に手術受けて助からないとはどう言う事ですか(゚Д゚)ゴルァ!


病院で俺の事は忘れていい男見つけろとはどう言う事ですか(゚Д゚)ゴルァ!


こっちの気持ちは無視ですか(゚Д゚)ゴルァ!


正直、あんた以上のお人よしで優しい男なんか居ませんよ(゚Д゚)ゴルァ!


それと私みたいな女嫁にすんのはあんた位ですよ(゚Д゚)ゴルァ!



もう一つ言い忘れてましたが私、お腹に赤ちゃん出来たんですよ(゚Д゚)ゴルァ!


あんたの子供なのに何で生きられないのですか(゚Д゚)ゴルァ!


そんな状態じゃ言い出せ無いじゃないですか(゚Д゚)ゴルァ!


それでも言わない訳にはいかないから思い切って言ったら大喜びで私を抱きしめますか(゚Д゚)ゴルァ!


生まれる頃にはあんたはこの世にいないんですよ(゚Д゚)ゴルァ!


元気な子だといいなぁってあんた自分の事は蔑ろですか(゚Д゚)ゴルァ!


病院で周りの患者さんや看護婦さんに何自慢してやがりますか(゚Д゚)ゴルァ!


病気で苦しいはずなのに何で姓名判断の本で名前を考えてやがりますか(゚Д゚)ゴルァ!


どうして側に居てあげたいのに一人の身体じゃ無いんだからと家に帰そうとしますか(゚Д゚)ゴルァ!


どうしていつも自分の事は二の次何ですか(゚Д゚)ゴルァ!


医者からいよいよダメだと言われ泣いてる私に大丈夫だよとバレバレの慰めを言いますか(゚Д゚)ゴルァ!


こっちはあんたとこれからも生きて行きたいんですよ(゚Д゚)ゴルァ!


それがもうすぐ終わってしまうんですよ(゚Д゚)ゴルァ!


バカやって泣きそうな私を包んでくれるあんたが居なくなるんですよ(゚Д゚)ゴルァ!


忘れろと言われても忘れられる訳ないでしょ(゚Д゚)ゴルァ!



死ぬ一週間前に俺みたいな奴と一緒になってくれてありがとなですか、そうですか(゚Д゚)ゴルァ!


こっちがお礼を言わないといけないのに何も言えず泣いちまったじゃないですか(゚Д゚)ゴルァ!


あんなに苦しそうだったのに最後は私の手を握りしめて逝きやがりましたね(゚Д゚)ゴルァ!


何で死に顔まで微笑みやがりますか(゚Д゚)ゴルァ!(゚Д゚)ゴルァ!(゚Д゚)ゴルァ!


そんなのは良いから起きて下さい(゚Д゚)ゴルァ!


生まれてくる子供を抱いて下さい(゚Д゚)ゴルァ!


子供に微笑みかけて下さい(゚Д゚)ゴルァ!


たのむから神様何とかして下さい(゚Д゚)ゴルァ!


ダメ女な私にこの先一人で子供を育てろと言いやがりますか(゚Д゚)ゴルァ!




そんなあんたが死んで5ヶ月...


子供が生まれましたよ(゚Д゚)ゴルァ!


元気な女の子ですよ(゚Д゚)ゴルァ!


目元はあんたにそっくりですよ(゚Д゚)ゴルァ!


どこかで見てますか(゚Д゚)ゴルァ!


私はこの子と何とか生きてますよ(゚Д゚)ゴルァ!


あんたも遠くから見守って居てください。


あるレジ打ちの女

その女性は何をしても続かない人でした。

田舎から東京の大学に来て、部活やサークルに入るのは良いのですが、

すぐイヤになって、次々と所属を変えていくような人だったのです。


そんな彼女にも、やがて就職の時期がきました。

最初、彼女はメーカー系の企業に就職します。

ところが仕事が続きません。

勤め始めて3ヶ月もしないうちに上司と衝突し、
あっという間にやめてしまいました。


次に選んだ就職先は物流の会社です。

しかし入ってみて、自分が予想していた仕事とは違うという理由で、

やはり半年ほどでやめてしまいました。

次に入った会社は医療事務の仕事でした。

しかしそれも「やはりこの仕事じゃない」と言って
辞めてしまいました。


そうしたことを繰り返しているうち、いつしか彼女の履歴書には、

入社と退社の経歴がズラッと並ぶようになっていました。


すると、そういう内容の履歴書では、正社員に雇ってくれる会社がなくなってきます。 ついに彼女はどこへ行っても正社員として採用してもらえなくなりました。


だからといって生活のためには働かないわけにはいきません。

田舎の両親は早く帰って来いと言ってくれます。

しかし負け犬のようで帰りたくはありません。


結局、彼女は派遣会社に登録しました。ところが派遣も勤まりません。

すぐに派遣先の社員とトラブルを起こし、イヤなことがあればその仕事をやめてしまうのです。 彼女の履歴書には、やめた派遣先のリストが長々と追加されていきました。


ある日のことです。例によって「自分には合わない」などと言って派遣先をやめてしまった彼女に、 新しい仕事先の紹介が届きました。

スーパーでレジを打つ仕事でした。

当時のレジスターは今のように読み取りセンサーに商品をかざせば

値段が入力できるレジスターではありません。

値段をいちいちキーボードに打ち込まなくてはならず、

多少はタイピングの訓練を必要とする仕事でした。


ところが勤めて1週間もするうち、彼女はレジ打ちにあきてきました。

ある程度仕事に慣れてきて

「私はこんな単純作業のためにいるのではない」と考え始めたのです。

とはいえ、今までさんざん転職を繰り返し、

我慢の続かない自分が彼女自身も嫌いになっていました。

もっとがんばらなければ、もっと耐えなければダメということは本人にもわかっていたのです。

しかしどうがんばってもなぜか続かないのです。

この時、彼女はとりあえず辞表だけ作ってみたものの、
決心をつけかねていました。

するとそこへお母さんから電話がかかってきました。

「帰っておいでよ」

受話器の向こうからお母さんのやさしい声が聞こえてきました。

これで迷いが吹っ切れました。

彼女はアパートを引き払ったらその足で辞表を出し、田舎に戻るつもりで部屋を片付け始めたのです。


長い東京生活で、荷物の量はかなりのものです。

あれこれ段ボールに詰めていると、机の引き出しの奥から1冊のノートが出てきました。小さい頃に書きつづった大切な日記でした。

なくなって探していたものでした。

パラパラとめくっているうち、彼女は

「私はピアニストになりたい」
と書かれているページを発見したのです。

そう。彼女の高校時代の夢です。

「そうだ。あの頃、私はピアニストになりたくて練習をがんばっていたんだ…」彼女は思い出しました。

なぜかピアノの稽古だけは長く続いていたのです。

しかし、いつの間にかピアニストになる夢はあきらめていました。

彼女は心から夢を追いかけていた自分を思い出し、
日記を見つめたまま、本当に情けなくなりました。

「あんなに希望に燃えていた自分が今はどうだろうか。

履歴書にはやめてきた会社がいくつも並ぶだけ。

自分が悪いのはわかっているけど、なんて情けないんだろう。

そして私は、また今の仕事から逃げようとしている…」

そして彼女は日記を閉じ、泣きながらお母さんにこう電話したのです。

「お母さん。私 もう少しここでがんばる。」


彼女は用意していた辞表を破り、翌日もあの単調なレジ打ちの仕事をするために、スーパーへ出勤していきました。 ところが、「2,3日でいいから」とがんばっていた彼女に、ふとある考えが浮かびます。

「私は昔、ピアノの練習中に何度も何度も弾き間違えたけど、繰り返し弾いているうちに、どのキーがどこにあるかを指が覚えていた。

そうなったら鍵盤を見ずに楽譜を見るだけで弾けるようになった」

彼女は昔を思い出し、心に決めたのです。

「そうだ。私は私流にレジ打ちを極めてみよう」と。

レジは商品毎に打つボタンがたくさんあります。

彼女はまずそれらの配置をすべて頭に叩込むことにしました。

覚え込んだらあとは打つ練習です。

彼女はピアノを弾くような気持ちでレジを打ち始めました。

そして数日のうちに、ものすごいスピードでレジが打てるようになったのです。


すると不思議なことに、これまでレジのボタンだけ見ていた彼女が、

今まで見もしなかったところへ目がいくようになったのです。

最初に目に映ったのはお客さんの様子でした。

「ああ、あのお客さん、昨日も来ていたな」

「ちょうどこの時間になったら子ども連れで来るんだ」とか、

いろいろなことが見えるようになったのです。

それは彼女のひそかな楽しみにもなりました。

相変わらず指はピアニストのように、ボタンの上を飛び交います。

そうしていろいろなお客さんを見ているうちに、

今度はお客さんの行動パターンやクセに気づいていくのです。

「この人は安売りのものを中心に買う」とか

「この人はいつも店が閉まる間際に来る」とか

「この人は高いものしか買わない」とかがわかるのです。


そんなある日、いつも期限切れ間近の安い物ばかり買うおばあちゃんが、5000円もするお頭付きの立派なタイをカゴに入れてレジへ持ってきたのです。彼女は驚いて、思わずおばあちゃんに話しかけました。

「今日は何かいいことがあったんですか?」

おばあちゃんは彼女ににっこりと顔を向けて言いました。

「孫がね、水泳の賞を取ったんだよ。今日はそのお祝いなんだよ。いいだろう、このタイ」と話すのです。

「いいですね。おめでとうございます」

嬉しくなった彼女の口から、自然に祝福の言葉が飛び出しました。

お客さんとコミュニケーションをとることが楽しくなったのは、これがきっかけでした。


いつしか彼女はレジに来るお客さんの顔をすっかり覚えてしまい、

名前まで一致するようになりました。

「○○さん、今日はこのチョコレートですか。でも今日はあちらにもっと安いチョコレートが出てますよ」

「今日はマグロよりカツオのほうがいいわよ」などと言ってあげるようになったのです。

レジに並んでいたお客さんも応えます。

「いいこと言ってくれたわ。今から換えてくるわ」

そう言ってコミュニケーションをとり始めたのです。

彼女は、だんだんこの仕事が楽しくなってきました。


そんなある日のことでした。

「今日はすごく忙しい」と思いながら、彼女はいつものように

お客さんとの会話を楽しみつつレジを打っていました。

すると、店内放送が響きました。

「本日は大変混み合いまして大変申し訳ございません。

どうぞ空いているレジにお回りください」

ところが、わずかな間をおいて、また放送が入ります。

「本日は混み合いまして大変申し訳ありません。重ねて申し上げますが、どうぞ空いているレジのほうへお回りください」

そして3回目。同じ放送が聞こえてきた時に、初めて彼女はおかしいと気づき、周りを見渡して驚きました。


どうしたことか5つのレジが全部空いているのに、

お客さんは自分のレジにしか並んでいなかったのです。

店長があわてて駆け寄ってきます。

そしてお客さんに

「どうぞ空いているあちらのレジへお回りください」と言った、その時です。

お客さんは店長に言いました。


「放っておいてちょうだい。私はここへ買い物に来てるんじゃない。

あの人としゃべりに来てるんだ。だからこのレジじゃないとイヤなんだ」


その瞬間、レジ打ちの女性はワッと泣き崩れました。お客さんが店長に言いました。

「そうそう。私たちはこの人と話をするのが楽しみで来てるんだ。

今日の特売はほかのスーパーでもやってるよ。だけど私は、このおねえさんと話をするためにここへ来ているんだ。

だからこのレジに並ばせておくれよ。」


彼女はポロポロと泣き崩れたまま、レジを打つことができませんでした。仕事というのはこれほど素晴らしいものなのだと初めて気づきました。すでに彼女は昔の自分ではなくなっていたのです。


それから、彼女はレジの主任になって、新人教育に携わりました。

彼女から教えられたスタッフは、仕事の素晴らしさを感じながら、

お客さんと楽しく会話していることでしょう。


友人の結婚式

この間の友人(新郎の方)の結婚披露宴。


タイムスケジュールも最後の方、新婦の父親のスピーチ。


「明子。明子が生まれてすぐ、お前のお母さんは病気で亡くなりました。お前は母の顔は写真でしか知りません。母親の声も知りません。

母の愛情も知りません。片親でつらい思いもしただろう。

それでも父の私に文句一ついう事も無く、明るくて素直で思いやりのある子に育ってくれた。本当に手がかからない子だったし、
よく家事もやってくれた。相手にも恵まれて、幸せになってくれてお母さんも喜んでくれてると思う。


最後にお前に謝ることがある。

明子に25年間隠していたものがある。

いつか嫁に行くときに見せてあげようと思ってずっと取っておいた物だ。」



…そして古ぼけたブリキみたいな箱からとりだした1本のビデオテープ。会場のセットで再生…会場ザワザワ…


そこにはベットの上で笑顔で赤ちゃんを手にする母親の姿。


そう25年前の新婦と母親。


母親の笑顔のなんと神々しい事。まさに聖母の如く…


はじめて見る母親の姿に新婦どころか全員が嗚咽だったよ。

とくに新婦はもう見ていられなかった。


そしてしてやったりの新婦の父。


あの人だけは泣く事もなく、 淡々としてたんだよなあ。

そこがまた泣けるんだけど。


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