サスペンス・ミステリー

  1. アイデンティティー
  2. 麒麟の翼~劇場版・新参者~

アイデンティティー

女優と運転手、刑事と護送中の囚人達。 記録的な豪雨から逃れてモーテルへ辿りついた男女11人は、一人ずつ謎の死を遂げて行く…。

アイデンティティー

怖い感じのサスペンス映画でおすすめするとしたらコレ。

序盤は謎だらけで、チンプンカンプンですが、
我慢して見続けていくと段々面白くなっていきます。


全て観終わった後にそうだったのか!と伏線がつながり、
「なるほど!」となったんですが、観る人によってはどうでしょうか…
一応、勧めて観てくれた人はみんなの感想は好印象です。


『シックスセンス』のようなネタバレ禁止作品です。


知名度も、監督も、キャストさんらも、あんまりメジャーじゃない作品ですけど、優れたB級映画だと思います。

2003年:アメリカ

監督:ジェームズ・マンゴールド

出演:ジョン・キューザック、レイ・リオッタ、レベッカ・デモーネイ

記載日:2006年

麒麟の翼~劇場版・新参者~

腹部を刺された状態で8分間も歩き続け、東京・日本橋の麒麟の像の下で息絶えた男性。 一方、容疑者の男は逃亡中に事故に遭い、意識不明の重体となる。 日本橋署の加賀恭一郎は事件を捜査するにつれ、関係者の知られざる一面に近づいていく。 被害者はなぜ必死で歩いたのか、はたまた加害者の恋人が彼の無罪を主張する理由とは…。

麒麟の翼~劇場版・新参者~

物語は『加賀シリーズ最高傑作』と言われるほど、内容は秀逸。

伏線がいくつも存在しますが、最終的にはすべて回収されます。

お見事です。


原作者も凄いですが、ここまで綺麗に仕上げた監督の手腕も素晴らしい。本当に「ハナミズキ」の監督か?(爆)


終盤に向けて盛り上がるところでBGM音量UP!!や俳優の演出も鬼気迫るものがあり、感動話に自然とすすり泣く声・音がこだます劇場内…。かくいう僕も泣きました。 阿部さん、カッコ良すぎる…。こんなダンディな役したり、テルマエロマエの主演はったり、この人も多彩というか…どっちもシックリくるのが不思議(笑)


個人的には「公式」の話のところが好きでした。間違ったことを教えることの罪深さ…自分も気をつけないと。


自分はTVドラマ版未見でも楽しめました。観て損のない傑作です。

2012年日本

監督:土井裕泰

原作者:東野圭吾

出演:阿部寛、新垣結衣、溝端淳平、松坂桃李、三浦貴大、中井貴一

記載日:2012年2月6日


ドラマ

  1. 永遠のゼロ
  2. 下妻物語
  3. 椿山課長の七日間
  4. のだめカンタービレ 最終楽章 後編

永遠のゼロ

祖母の葬儀の席で会ったことのない実の祖父・宮部久蔵の存在を聞いた佐伯健太郎。 進路に迷っていた健太郎は、太平洋戦争の終戦間際に特攻隊員として出撃した零戦パイロットだったという祖父のことが気に掛かり、かつての戦友たちを訪ね、 祖父の思いも寄らない真実を健太郎は知ることとなり…。


永遠のゼロ

大ヒットした小説の映画版。原作が大好きで、読みながら号泣でした。映画で実際に動いている映像を観ているだけで涙腺が…💦


主演の岡田君も身長以外は原作の宮部さんのイメージそのままでした。


序盤から劇場内ですすり泣く声がし、ここらへんの演出は流石『三丁目の夕日』の監督さんやなと思いますね。良くも悪くも。


どうしても、原作の内容全ては詰め込めないので、劇場版ではカットされたエピソードもたくさんあります。 なので、『情』に訴えやすい、宮部と妻(+娘)に焦点を当てたような作りになってました。 それはそれでいいんですが、ちょっと物足りない感じもあります。


原作では、この時代の背景と軍の上層部・官僚、新聞社への批判が痛烈に書かれていますが映画ではすべてカット。 もしや…協賛に防衛庁や新聞社が入ってるから? 「特攻隊は自爆テロと一緒」と主張する役は原作では新聞記者でしたが、映画版では若者(健太郎の友人)に取って代わっていたのも、 きっと【大人の事情】のせいでしょう。


そういえば、この(宮部を探る)取材を通して、現在の若い世代(健太郎等)が良い方向に変わっていく様も映画版ではカットされてますね。


さらに残念なのは、映画を見ただけでは、宮部が(理由はどうあれ)命を惜しんで戦場から離れ、高みの見物を決め込んでいる奴と誤解されかねないことです。 原作を読むとよく分かりますが、そうではなく、被弾の可能性の高い乱戦を避けているだけです。 戦闘にはきっちり参加していて、次々に敵機を撃ち落としています。腕が一流なので被弾しないだけ。


逆に、映画版のアレンジもあります。最後の微笑みのシーンはまさにそれ。あそこで宮部は何を想ったでんしょうか?


これで楽になるという安堵感?

それとも走馬灯?

家族の元に還れるという気持ち?


宮部さんが願ったのは、残された家族の幸せです。極端な話、自分の生死の有無は問うてません。 託せる青年を見つけ、宮部さんはラスト、突撃していきます。ケジメをつけるため?家族を守るため?真意は分かりません。



まだまだ言いたいことはありますが、原作に興味を持った方は是非一読を。


なんのかんの言ってますが、映画化としてはよくデキた方です。夏八木勲の遺作でもありますし、歴史に残る名作の1つとなるでしょう。


2013年日本

監督:山崎貴

出演:岡田准一、三浦春馬、井上真央、橋爪功、染谷将太

記載日:2014年1月2日

下妻物語

茨城県下妻市。田んぼだらけで未だにヤンキー文化が隆盛を誇る田舎町。 そんな土地で、全身フリフリのメルヘンチックなファッションに身を包み周囲から浮きまくりの女子高生・竜ヶ崎桃子。 彼女は、東京の代官山にある某ロリータファッションブランドに熱を上げており、 桃子は服代を稼ぐため、父親がかつて失敗し家に山積みだった某有名ブランドの偽物商品の個人販売まで始めてしまう。 するとある日、特攻服で原チャリをかっ飛ばすヤンキー娘・イチゴがそれを買いに現われた…。

下妻物語

この頃の深田恭子と土屋アンナはまだ可愛い気があって良かったなぁ…としみじみ感じますね(-_-;) 特に昨今の土屋アンナにはガッカリです…。


作品としては前半ギャグ、後半シリアス路線。凸凹コンビの女子青春物語です。 小ネタがなかなか面白くてゲラゲラうけていると、後半『グッときてる』自分がいました(笑) 軽視しがちですが、案外万人ウケの良作だと思います。やっぱり監督がいいんでしょうねぇ~。


キャスティングが本当に絶妙で、深田恭子の方は素でロリな服装してるような気がするだけあって、やっぱり様になってる(台詞は棒読みですが)。 土屋アンナも不良ぶりが似合っててよかったけど、不良になる前の姿は可愛くてもっといい!(そしてリアル現在が残念)

気軽に、暇つぶしに、もってこいの作品です。

2004年日本

監督:中島哲也

出演:深田恭子、土屋アンナ、宮迫博之、篠原涼子、阿部サダヲ、岡田義徳、小池栄子

記載日:2006年

椿山課長の七日間

脳溢血のため突然死した椿山課長。やり残した仕事や愛する家族のことなど、あまりにも未練が強すぎて、このままでは死にきれない。 そして、天国と地獄の中間地点にある“中陰役所”で、3日間だけ現世に戻ることを許されたのだった。 ただし、正体がバレないようにと、前世とは似ても似つかない絶世の美女・和山椿となって。 椿山と同じように、殺されたヤクザの親分・武田、生みの親に一目会いたいと願う小学生・雄一もそれぞれイケメンの美容師・竹内、 可憐な美少女・蓮子へと姿を変えられ、現世によみがえるのだったが…。

椿山課長の七日間

『死ぬ』ことから始まるコメディタッチのハートフルファンタジードラマ。設定から反則ですね(^_^;) いかにも泣かしてやるゾ~っていう感じが嫌いでしたら避けた方がいいかもしれません。いっそ泣きたい時に選んで観てみましょう。


B級作品臭はプンプンするかもしれませんが、『鉄道員』でお馴染みの浅田次郎原作だけあって、胸が熱くなる良作です。


椿山課長は冒頭で亡くなるため、西田敏行より伊東美咲の方が出てくる時間としては長いんですが、 演出が上手いのか伊東美咲の演技が上手いのか、ずーっと西田敏行が『そこ』にいる気がしますね。 西田敏行はというと、ほぼ声優さん。巷では、志田未来ちゃんの演技が好評のようです。


ちなみに、西田敏行は和久井さんのこと実際好きなようで、ラストで西田敏行が和久井さんと握手するシーンがあるんですが、 和久井さんが一瞬素で当惑した表情を浮かべるので、西田敏行のいつものアドリブのような気がしました(笑)。

2006年日本

監督:河野圭太

原作:浅田次郎

出演:西田敏行、伊東美咲、成宮寛貴、和久井映見、市毛良枝、桂小金治、志田未来

記載日:2006年

のだめカンタービレ 最終楽章 後編

離れ離れに暮らすことになった、のだめと千秋。やがて千秋には孫Ruiとの共演話が持ち上がる。 一方、オクレール先生のもとでレッスンに励むのだめは、どんどん先に行ってしまう千秋に焦りを感じてしまう。 『ラヴェル ピアノ協奏曲』を、いつか千秋と共演するときに演奏したいと強く願うのだめだが、 その曲は奇しくも千秋とRuiが共演する演目に決まっていた。ショックを隠しきれないのだめだったが…。

のだめカンタービレ 最終楽章

テレビドラマ開始から足掛け4年半。スペシャル番組、映画前編・後編と長い旅路を終え、遂にここに完結。 その間も社会では『のだめオーケストラ』が日本全国を周り、CDは大反響。グッズやら漫画本もバカ売れで社会現象になりました。


できれば続編を作って欲しいですが、綺麗に映画が終わっただけに難しそう…。まさに惜しまれつつの有終の美

前編はみんなでどんちゃん騒ぎをしつつ、素晴らしい音楽をこれでもかと披露していたのに対し、 後編はのだめと千秋二人に焦点が絞られています。なので、個人的にお気に入りのウエンツやベッキーの出番は少ない(泣)


恋愛の深い、難しい部分も描かれており、お互いがただの男女なら「好き嫌い」で話は終わるところを、 音楽家(しかもプロを目指す)同士であるため、音楽に没頭する余り恋愛から離れていったり…、 また片方が音楽家としてワンステージ上がると、もう片方は『手の届かない遠い存在』になったり…となんだかややこしい(爆)


のだめが千秋に対し、「二人が一緒に演奏する際、千秋先輩が自分の想像以下の実力だったら、好きでいられるか分からない」 とシレっと凄いこと言うわけですが、そんな台詞にもこの方たちの恋愛の難しさが出ています(世間でも音楽家に限らず似たようなシチュエーションはありそうですが)。


千秋にとって、のだめはいつまでも『下』の存在だと思っていたら、あっという間に千秋を追い越し、 複雑な気持ちの千秋さま。「ここ(舞台)に、のだめを連れてくるために俺は存在したんじゃないか」と考え込みます。


個人的に一番好きなシーンは、『のだめは日本で好きなようにピアノを弾いていた方が幸せだったんじゃないか?』 と悩む千秋が、のだめの演奏を聴いて、『それでも、この演奏を聴くと何度でもおまえ(のだめ)をここ(舞台)に連れて行きたくなるんだ』と言い放つシーン。痺れました。


今後も二人の関係を見守っていきたいと思わせる内容ですが、「ここに完結」なので、本当にまー寂しいもんです。そして、非常にうまい脚本です。


前編もそうですが、本当にこれは是非映画館で観るべき作品ですね。

2010年日本

監督:武内英樹

出演:上野樹里、玉木宏、瑛太、水川あさみ、小出恵介、ウエンツ瑛士、ベッキー

記載日:2010年4月25日


SF

  1. インセプション

インセプション

他人の夢の中に潜入してカタチになる前のアイデアを盗み出す企業スパイが活躍する時代。コブは、この危険な犯罪分野で世界屈指の才能を持つ男。 そんなコブに、サイトーと名乗る男からある依頼が舞い込む。その依頼とは、これまでのように盗み出すのではなく、ターゲットの潜在意識にあるアイデアを植え付ける“インセプション”というものだった。

インセプション

斬新な脚本。監督自ら作ったオリジナル脚本らしいです。


設定がちょっと複雑ですが、そこさえ理解できれば人を惹きつける面白い作品なので、一見の価値ありです。 面白い作品は沢山あれど、『こんなんいままでなかったな』って新鮮な映画はなかなかないですからね。


また、監督のポリシーでCGはなるだけ使わず、ほぼ実写で撮影しているところが凄く、爆発して、城が崩れ落ちるシーンも、街中で爆発しているシーンも実写…。す、凄い。


また、渡辺謙がちょい役かと思っていたら、バリバリのメインキャストでした^_^;

2010年アメリカ

監督:クリストファー・ノーラン

出演:レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙、ジョセフ・ゴードン=レヴィット

記載日:2010年8月4日


ノンフィクション

  1. シービスケット

シービスケット

大恐慌による一家離散に見舞われ、草競馬の道にその身を投じられた天涯孤独の騎手ジョニー・ポラード、 自転車ディーラーとして富を手にするも、皮肉にも愛する息子を自転車事故で失ったチャールズ・ハワード、 そして、金のために西部劇の馬の調教師として各地を転々とする孤高のカウボーイ、トム・スミス。 …心に傷を負った彼らは、“シービスケット”という一頭の小柄なサラブレットに導かれるようにして出逢い、その絆を深めていく。

シービスケット

元「ズパイダーマン」こと、トビー・マグワイアが主演を務めます。監督は、ゲイリー・ロス。 『ビッグ』『カラー・オブ・ハート』などの名作を手掛けた一方、日本では大コケした「ハンガーゲーム」の監督でもあります(アメリカでは大ヒット)。


1930~1940年代、アメリカでは大恐慌からの第二次世界大戦と、世界的にも荒れていた時代が舞台です。 そんな中、人々の希望の象徴になった馬ですね。そこに不遇な人間らを絡めての物語。


テーマはベタに、『どんな状況であっても諦めるな』というもの。 ジョッキーやシービスケットにも度重なる不幸が襲い掛かりますが、決して諦めません。まさに『never give up』。 足が折れても、諦めずカムバック。レースで負けても、諦めずカムバック(^_^;) そして、最後に「勝利」を掴むところが、僕らを興奮させ、勇気を与えてくれます。

魅せ方もお見事です。特に、カメラワークが素晴らしく、馬の躍動感、緊張感が見事に表現されていて、まるで自分がジョッキーになったかのような錯覚に陥るほど。 競馬にはまったく興味はありませんが(有馬記念以外)、レースは本当に手に汗握ります。 途中、当時の写真やラジオの肉声を挿入してくるあたりも、ニクい演出です。


これが本当に実話なの?と疑いたくなりますが、実話のようです。自分を応援したいとき、めげそうなときにもってこいの作品。

2003年アメリカ

監督:ゲイリー・ロス

出演:トビー・マグワイア、ジェフ・ブリッジス、クリス・クーパー、エリザベス・バンクス

記載日:2006年


ファンタジー

  1. ビッグ・フィッシュ

ビッグ・フィッシュ

エドワード・ブルームが語る物語は、人々を幸せな気持ちにさせる魔法のようだった。 未来を予想する魔女の話、一緒に旅をした巨人の話、人を襲う森の先にある美しい町の話。誰もが彼の話に夢中になった。 ただ一人、息子のウィルを除いて…。それは、ウィルの結婚式当日のこと。父と息子は激しく討論を交わした。 息子が主役になるはずの結婚式で、父の語る“息子が産まれた日に釣った巨大魚”の物語が注目を集めたからだ。 それから3年間、父と息子は疎遠になった。そして今、ウィルは病に倒れた父のもとに向かっている。 父の話を「ただの作り話」だと言い放ってきたウィルは、父に懇願するのだった。“本当の父さんを見せて”と。

ビッグ・フィッシュ

素敵なファンタジーストーリー。ティム・バートン監督作品の中で一番のお気に入りです。


父親が子供を喜ばせようと、話を面白おかしく脚色することはよくあることです。 タイトルの『ビッグ・フィッシュ』は父親の十八番のネタですが、一般的には「ホラ話」を意味する言葉として使用されているそうです。なるほど。


冒頭ではまだ父子の関係は微妙です。本当の父親を知りたいと、ウィルは死期が迫っている父親の人生を、追究していきます。 幼少時から聞いてきた話が真実なのか嘘なのか…。


父親の話は、どれもロマンチックで素敵です。 現実とはどこか違うんですが…かといって、全然ありえないような感じでないし…その微妙さ加減がいい雰囲気を出しています。


若い頃の父が、母に求愛していくシーンが特に僕は大好きです。年老いて死ぬ間際になってもまだお互いを愛し合っているところもしんみりさせられます。 じんわりと涙してしまいました。


真実を知るにつれ、徐々にウィルと父親の気持ちが近づいていき、和解していく展開もいいですね。 嘘か本当か…嘘は嘘でも、そこには「愛情」しかありません。


自分ももっと素敵な人生をこれからも送ってみたい!と思えるような作品でした。

2003年アメリカ

監督:ティム・バートン

出演:ユアン・マクレガー、アルバート・フィニー、ビリー・クラダップ、ジェシカ・ラング

記載日:2006年


コメディ

  1. ステキな金縛り

ステキな金縛り

失敗が続いて後がない弁護士のエミ(深津絵里)は、ある殺人事件を担当することになる。 被告人は犯行が行われたときに自分は金縛りにあっていたので、完ぺきなアリバイがあると自らの身の潔白を主張。 エミはそのアリバイを実証するため、被告人の上に一晩中のしかかっていた幽霊の落ち武者、六兵衛(西田敏行)を証人として法廷に召喚させるが…。

ステキな金縛り

三谷幸喜監督らしいエンターテインメント満載の作品。次から次に生まれてくる笑いに、映画館会場が『爆笑』に。 マナー上、映画館鑑賞中は静かにしないといけないことは分かっていましたが、それは無理でした(汗)


相変わらず一人一人が主役を張れる豪華キャスト陣。でも、主演のインパクトがブレナイ絶妙なチョイ役バランスで、キャスト陣の使い方も流石と言ったところ。


作品の全部が予め用意された脚本通りに作られたわけじゃなく、西田さんのアドリブやその場の雰囲気で、どんどん追加されて出来上がった作品らしく、 驚いたのは「ハチ公の隣にいた」台詞。もちろん、三谷監督が考えた台詞かと思ってましたが、 どーもこれも西田さんのアドリブらしい(参照)。 もービックリ。三谷さんが俳優陣から絶大な信頼を得ているのも分かる気がします。


そして、昔から大好きな深津絵里さんのすっごく可愛らしい演技も胸キュンでした。本当に38歳なのか? どんな魔法を使ってるんでしょうか…。そんなラブリーなエミちゃんの彼氏役として木下隆行を起用したのも個人的には好印象です。 恋愛もちょこっと入っており、これがエミの成長過程を描く1つの大事な要素となっており、話としては笑いあり、涙ありって感じにまとまっています。

とにかく元気のない今の世の中、元気を出すには「笑い」が大切!今の日本に必要な作品の1つ。必見です。

2011年日本

監督:三谷幸喜

出演:深津絵里、西田敏行、阿部寛、中井貴一、小林隆、木下隆行

記載日:2011年10月30日


医療

  1. カッコーの巣の上で
  2. 私の中のあなた

カッコーの巣の上で

オレゴン州立精神病院に一人の男が連れられてきた。ランドル・P・マクマーフィ。 刑務所の強制労働を逃れるための仮病か、それとも本物の精神病院患者なのか? やがて彼は、絶対権限を持って君臨する婦長のもと、無気力にされている患者たちを見て、さまざまな手段で病院に反抗しようとする。 少しずつ心を取り戻す患者。そんな彼の行動に病院は脅威を感じて…。

カッコーの巣の上で

一羽は東に 一羽は西に 一羽はカッコーの巣の上を飛んでいった…


昔の精神病院の医療行為を題材にした名作です。1975年のアカデミー作品賞。僕が医学部の学生だった頃、教材としても使用されました。 内容はショッキングですが、ある程度事実に基づいている作品でしょうから、 昔はこういったことが当然のように行われていたんでしょうね…怖いなぁ(-_-;)


今でも『精神病院』は敷居が高く、『精神疾患』について世間で偏見が残っていますが…これがデフォルトならさもありなんです。 ただ、『誤診』はいつの世でもありますからね。人が病気を作ることもあり得ます。 精神疾患を患っていても、全員が長期入院が必要なほど、思考に問題があるわけでもないです。


基本的に暗い話ですが、閉鎖的で統率された社会(病院)の中で主人公だけが唯一自由奔放に振舞います。 それがどういった惨劇を引き起こしていくかは…観て下さい。見終わった後なんとも言えないもの悲しさに満たされます。

1975年アメリカ

監督:ミロス・フォアマン

出演:ジャック・ニコルソン、ルイーズ・フレッチャー、マイケル・ベリーマン

記載日:2006年

私の中のあなた

サラとブライアンのフィッツジェラルド夫妻は長男ジェシー、長女ケイトとの4人家族で幸せに暮らしていた。 しかし、ケイトが2歳の時、白血病に冒されているが発覚する。 そこで両親は未来ある娘の生命を救うため、遺伝子操作によってドナーにぴったりの新たな子供を“創る”ことを決断。 こうして生まれてきた次女アナは、幼い頃からケイトの治療のために何度も手術台に上がり、過酷な犠牲を払ってきた。 ところがある日突然、11歳のアナは自ら弁護士を雇い、大好きな姉ケイトへの腎臓の提供を拒んで両親を訴えるという行動に出る。

私の中のあなた

いわゆる「難病もの」です。だけど、単なるお涙頂戴映画じゃありません。 淡々と、ケイトを中心に揺れ動く家族の様子を映しているだけ。 それで嗚咽が出るほど涙ちょちょぎれる人続出させるんだから、 監督も脚本も素晴らしいとしかいいようがない。


子供が両親を訴えるだの、臓器を提供させるために操作をした子供を作るだの、 目につく内容ですが、実際は家族愛中心の優しい物語です。


娘を何が何でも助けたい母親の気持ちも分からないでもありません(それで移植用に次女を作ろうとは僕は思いませんが…)。 つまり、悪者がいません、この作品。やっぱり脚本うまい…。 それぞれが、愛しているのに、ちょっと盲目的になったり、ちょっとズレてたりしているだけです。


悲しい物語なのに、愛に溢れたシーンも多々登場します。悲しい分だけ、と言った方が適当かな。 なんで妹が姉を見殺しにするような真似をするのか。その理由も終盤に判明します。


闘病中の姉(ケイト)ですが、短い生涯なりに恋をします。これは本当に良かったなと思います。

未見の方は、一度観ることをおすすめします。

2009年アメリカ

監督:ニック・カサヴェテス

出演:キャメロン・ディアス、アビゲイル・ブレスリン、アレック・ボールドウィン

記載日:2009年10月19日


アニメ

  1. 塔の上のラプンツェル
  2. WALL・E

塔の上のラプンツェル

深い森に囲まれた高い塔の上から18年間一度も外に出たことがないラプンツェルは、母親以外の人間に会ったこともなかった。 ある日、お尋ね者の大泥棒フリンが、追手を逃れて塔に侵入してくるが、ラプンツェルの魔法の髪に捕らえられてしまう。 しかし、この偶然の出会いはラプンツェルの秘密を解き明かす冒険の始まりのきっかけとなり……。

塔の上のラプンツェル

巷での作品の評価はかなり高く、実際、文句のつけようがない内容でした。これを嫌いな人はそもそもディズニー自体が嫌いなんでしょう。


お姫様と王子様と魔女、そして脇を固める可愛いキャラたちが集まり、歌や踊りながら話は進む。 囚われの身という悲壮感はあんまり感じさせず、常に『希望』『夢』『自由』など明るいイメージを強くアピールするそれこそ、まさにディズニーそのものって感じです。

圧巻だったのが3D技術(予告編観てみて!)。特にラプンツェルの長い髪の躍動感やダム?が決壊して大量の水がラプンツェルらを追い立てるシーン、湖上のランタンのシーンなど… 3D対応を見据えて工夫した箇所が随所にみられ、本当に3Dで観てよかったと思いました。 しかも、初めてのIMAX。その映像美・音響には驚きました。 スピーカーが凄いのか、音が体に伝わって軽く揺れるぐらいなので、本当に東京ディズニーランドのアトラクションで遊んでいるかのような錯覚を受けました。 是非、未見の方で近くにIMAX対応シアターがある方はIMAXをおすすめします。ちょっと値段が高くなりますが。


東日本の大震災と上映時期が重なり、気分的に落ち込んだ人もこの映画をみて元気をもらった方が多い様子。ディズニー映画50周年特別作品。 家族、恋人、友人…誰と観ても間違いない作品をどうぞ楽しんで下さい。特に女性の方は童心に返り、お姫様になった気分が味わえること間違いなしです。

2011年アメリカ

監督:ネイサン・グレノ、バイロン・ハワード

記載日:2011年4月2日

WALL・E

人類が新たな入植地を求め宇宙へと去ってから長い年月が経つ29世紀の地球。 そこでは700年間、一体のゴミ処理ロボットが人間たちの残したゴミを独り黙々と片付けている。 そのロボットの名はウォーリー。 そんなウォーリーの前にある日、ピカピカのロボット“イヴ”が現われる。 イヴは宇宙船にさらわれ、ウォーリーはイヴを救うため、未知なる宇宙へ旅立つのだが…。

WALL・E

あの名作「ファイティング・ニモ」の監督作品でもあり、ピクサーとディズニーのコラボ作品でもあります。


世間では知名度はいまいちなようですが、傑作です。

子供は勿論、大人でも楽しめる作品(^_^)/

『独りぼっち=孤独感・無音』を見事に演出した前半と、イヴが現れた以降の『喜び・躍動感』のコントラストが効いてて、そのまま盛り上がっていき、クライマックスは涙ものでした。


環境問題に対するメッセージも含まれている内容ですが、純粋なウォーリーとイブのラブ物語として観た方がいいですね。


ラストは種明かし的な(?)演出があり、宮崎アニメみたいなエンドロールつきです。

2008年アメリカ

監督:アンドリュー・スタントン

声優:ベン・バート、エリサ・ナイト

記載日:2009年1月22日

映画リスト